消磁装置の回路図
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     お約束の「消磁装置の回路図」、描き上がったので紹介します。左の回路図を見て判るよう非常にシンプルです。材料さえあれば簡単に自作出来るのではないかと思います。それでは説明です。

    (1)AC100V を使用する消磁装置
      回路図で判るよう、この消磁装置は商用電源の AC100V を使います。自作する場合は感電に十分注意して下さい。またフューズは必ず付ける様にして下さい。

    (2)消磁には電磁リフターを使用
      回路図右側にあるソレノイド △海譴 AC100V を加えて磁極の極性が交互に変化する交流磁界を作っています。今回は 24V 250N の電磁リフターを使いました。Amazon で千円強で購入できます。また自分でコイルを巻いて作ることもできます。ジャンクの電源トランスの E I コアの I の部分を取り外した物も利用できます。

    (3)交流磁界の自動減衰
     この消磁装置は、消磁ボタンを押すとコイルに交流磁界が発生し、時間と共にその磁力が自動的に減少する特徴があります。これを可能にしているのがブリッジダイオードと電解コンデンサーです。電源をオンにした状態で消磁スイッチ(プッシュスイッチ)はノーマルコンタクトで放電抵抗と接続しています。この状態でソレノイドに電流は流れません。次に消磁スイッチをオンにすると交流 100V の電流がブリッジダイオードを通り電解コンデンサーに充電されます。この充電電流が流れている間だけソレノイドに電流が流れる訳です。電解コンデンサーは次第に電圧が上昇し、これに比例して充電電流が減少します。この電流はソレノイドにも流れるので、ソレノイドに流れる電流は次第に少なくなっていきます(ソレノイドで発生する磁界が弱くなる)。最終的に電解コンデンサーの電圧が 141V(AC100V) になると電流は止まり、ソレノイドで発生する交流磁界も無くなります。

    (4)電解コンデンサー
     使用する電解コンデンサーはAC100Vを整流した電圧で充電されるので 141V 程度まで上昇します。よって耐圧は2〜3倍の電解コンデンサーを使用して下さい。私は 400WV の物を使いました。電解コンデンサーの容量はソレノイドの直流抵抗との関係で決定されます(何回極性が変わるか)。実際は色々な容量の電解コンデンサーを用意し試してみるのが一番です。容量が大きいと消磁に時間がかかりますし、容量が小さいと消磁時間は短いのですが極性が変化する回数が足りず上手く消磁できません。極性は10〜20程度変化すれば充分なので 0.5秒程度と考えていただければと思います。今回使用したソレノイドの直流抵抗は 67Ωなので 150μF の物を使いました。 100μF から 1000μF 程度で試してみるのも良いかもしれません。

    (5)消費電流
      この回路の消費電流(単発なのでエネルギー)は電解コンデンサーに充電する容量になります。E=1/2*CV^2 なので数ジュールになります。

    (6)放電
      消磁スイッチを押すと電解コンデンサーに充電が開始され、満充電になると交流磁界が発生しなくなります。消磁スイッチを切るとプッシュスイッチのノーマルコンタクト側にある抵抗に接続され電解コンデンサーは放電されます。この放電抵抗は結構熱くなるので3W程度の物を使って下さい。この熱くなるというのは、面白半分にカチカチと消磁スイッチを押した時の事なので、普段使う場合は何となく暖かい程度です。

    (7)インジケータ
      AC100V を使うなら電源が入っているかどうか確認の為のパイロットランプが必要かもしれません。今回は LED を使ってみました。電流制限抵抗には 100KΩを使っています。問題はLEDの逆電圧の耐圧が低いので、そのままでは壊れてしまいます。そのため逆向きの電圧が加わらないようダイードを逆向き並列に接続しています。こんな使い方、他で見かけませんが、少なくても私が使っている分に問題は発生していません。気になるならネオンランプと交換できます。
      もう一つ目のインジケータは消磁中を示すもの。電源用と同じです。接続場所はソレノイドの部分になります。このインジケータが消えたら消磁が終了(電流が流れなくなった)ということになります。このインジケータにネオンランプは使えません!

    ● 備考
      今日紹介したのは消磁用の交流磁界が自動で減衰する回路でした。部品点数も少なく簡単に作れるので試して見てはいかがでしょうか。同じ様な回路、他に有るかと探して見たのですが見つける事ができませんでした。何で無いのか不思議。そもそも、消磁装置の需要が少ないのか(ブラウン管時代は結構需要が有ったようですが)。私は工具に鉄粉がまとわりつくのが嫌いで頻繁に使うので。そんな訳で色々な消磁器を作って何が良いのか探っています。

     道具箱を漁っていたら昔作った消磁器が出て来ました。これはドライバー用なので消磁と着磁ができるものです。回路は上の物と同じです。着磁は簡単でソレノイド直列にダイオードを付けただけで、切換えはそのダイオードをショートさせるだけ。ダイオードをショートさせると消磁、ショートさせないと着磁ということになります。


    以上、参考まで



     
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